まばゆくも長閑な夏のひとときを描く―中島清之《椿笑園の主達》
13,000点をこえる横浜美術館のコレクション作品から、毎月選りすぐりの1点をご紹介するシリーズ。学芸員がコンパクトに解説します。おなじみの作品も、はじめましての作品も、どうぞご堪能ください。
1970年、中島清之は長く住んだ横浜の大岡町(現・南区大岡)を離れ、現在の青葉区恩田町に転居しました。清之は自然豊かな恩田の里山を愛し、毎日のスケッチ散歩を欠かしませんでした。この絵のモデルは、清之が散歩がてらよく訪れた町内の友人で、政治家の鈴木憲一と書家の小江夫人。二人は椿の熱心な