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どんな音が聞こえてきますか?―横山大観《雲揺ぐ》

13,000点をこえる横浜美術館のコレクション作品から、毎月選りすぐりの1点をご紹介するシリーズ。学芸員がコンパクトに解説します。おなじみの作品も、はじめましての作品も、どうぞご堪能ください。

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横山大観《雲揺ぐ》
1927(昭和2)年
絹本墨画/h. 187.9 ×w. 72.7 cm
横浜美術館蔵

水墨画すいぼくがは、中国で唐時代とうじだいに描かれるようになりました。日本では、その中国の絵に学びながら、鎌倉時代末から室町時代にかけてさかんに描かれるようになります。 雪舟せっしゅうはその代表的な絵描きとして知られています。唐時代の画家・殷仲容いんちゅうようは、墨の黒色だけで五つの色を表現していると言われたそうです。のちの画家たちも、それにならいながら、墨の濃さを調整して光や色を表そうと工夫しました。この作品では、右に、濃い墨でがけを、やや薄い墨でがけに根をはる木々を描いています。暗いがけと対照的に、光に満ちた神秘的なたきを、たくみに表現しています。

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